Life[MBA前期終了]

やっと大学院の前期終了です。これまで独学でやってきたことに色をつけてくれた。
そんな感触でしょうか。とりあえず秋学期までは、多少時間も空くことだし、ゆっくり
読むべき論文や本を手にして有効に使っていきましょー!とはいえ、他にやれなかったことにも
手をだそうかな・・・。とりあえず飲み会には参加しますので、声かけて・・・。

Class[メインバンクの役割]

メインバンクが果たしてきた役割とは何か?
メインバンクには貸し付け企業に対してステークホルダーとしての役割があったそうです。例えば債権者として企業業績が悪化した際に規律付けの効果があったり、一方で持合株をすることで安定的な株主としての側面もあったといえる。それだけでなく内部情報に通じていたことから守秘義務の中で企業へのモニタリングの役目を果たしてきた。では何が問題だったのか?まず内部情報をディスクローズすることは当然できない。アナリストとしての役目はできたとしても、それを市場に公開することはなかった。また情報生産機能としてレントを過剰に追求することから経営者が生産性を高めるインセンティブが低下した。(ホールドアップ問題)また安定的な株主としての存在であるにもかかわらず、フリーライダー化したこともまずかったのだろう。現在の日本においても、なお間接金融と直接金融とが共に供給されている。今のメインバンクに同様のガバナンス効果があったとしても、そのディスクローズの弱さがあるため、貸出市場が大きく伸びることは望めない。一方で社債市場は一部の格付けの高い優良な企業だけに開かれた市場であり、経営者としても市場からの資金調達を行うインセンティブが低い。日本の場合、第3者割り当て増資などが多く、市場に閉鎖感がある。これらの観点からしてももう一段階市場性の高めるような金融制度の確立が必要であり、かつ市場規模の拡大が必要であろう。資本市場の拡大にはある程度の緩みとその説明責任が必要なのだろう。メインバンク制は果たして生き残ることは可能なのだろうか??

Class[体調壊す]

どーも。Blogの名称を変えてみました。なんとなくです。前から変えたいと思っていたのですが、よーやくです。
とは言え、いいのが思いつかなかったので、今の現状を表してみました。どこのMBA?なんて思う人もいらっしゃると思いますが、
そこは気にせず。ヒント:国立の国立??てな分けで今後ともよろしく。

さて、大学院の試験もひと段落です。とはいえ、来週・再来週と一つずつ残っている感じ。まだまだこれからという感じでしょうか。今週も試験が2つほどあったのですが、その間仕事もハードだったせいか、体調壊しており、そんな中で試験があったもんですからヒドイもんです。最も自分の抑えておくべき分野(ファイナンス理論の基礎)は明らかにだめ。自分がこれまでやってきた仕事がなんだったのか分からなくなってしまうぐらいです。そんなどん底な状態ですが、残り2つの試験と課題にとりくまないと。あーでもEUROみたい!てか見てる!今前半が終わったところです。いつも思うのですが、マニンが正しいのかマニャンが正しいのか分からん。

ところで、今日大学院の友人と一緒に勉強していたのですが、彼は自称「文系」人間。そんな彼は数学が大の苦手らしく、彼曰く「数字が実際入らないとわからない。」とのこと。自分の会社でも同じようなことを聞いたような・・・。思うのですが、「数字が実際に入らないと分からない」というのは、私にはよく分からないのです。だって、数字をあえて数列や変数であらわしているのですから。この間も会社の後輩に数学の基礎を教えていて思ったのですが、おそらく数学を苦手としている方の多くは数字=変数の変換が苦手なのではないでしょうか。よくΣや∫などの文字が暗号にしか見えないというのも聞きますが、あれは暗号ではなく、文法だと捉えてはどうでしょうか。つまり英語を日本語に変換するように、Σや∫を日本語に置き換えてみるという作業をしてみると多少理解しやすいかと思います。そうすれば数列、変数=実数だと見てくるはずです。それがそのうち2次元、3次元、・・・と次数が増えたりあるいは「集合」という形に変化していく。元が何かを辿っていけば、多少は理解が早まるかもしれません。といいながらも自分でも分からないことだらけですけど(笑)まぁそれはともかく、ある先生も仰っていましたが、数学でも英語でも物理でも理論的に考えなくてはならない分野ではいかに上手に日本語で表現できるかが重要なのだと思います。数学の苦手な方にお役に立てばと…。

Life[ずいぶん久しぶりの更新です。]

大学院生活が忙しくなってきました。自分の通っている大学院では、ほぼ毎週提出するレポートや中間試験に追われるような状態です。じっくり考える余裕もないほどに。まぁ確かに授業を取りすぎたというのは事実ですが、それでも何とか毎日を過ごしています。先週から中間試験ウィークに突入し、昨日も昼ぐらいから朝方までずーっとお勉強です。本日は息抜きしながら(ちょっとそこまで小旅行?)、明日のゼミに備えるため論文を読むといった感じで過ごしていました。日々エキサイティングな内容かと言われると?という感じもしますが、今まで自分が手抜きしてきたところや、理論的に重要な考え方を学ぶ上では、役立つものが多いです。最近友人と誰にも会っていないせいか、俺やっぱ友達いない???なんて思っていたりしましたが、恐らく皆が気を使ってくれているのだと信じたいです!

ちなみにこれから大学院を考えている人のために、どんな生活をしているのか、先週のスケジュールを確認してみましょー。

月 Term1/ゼミ:発表者自分・・・色々突っ込みあり。なんとか対応(できていない?)
Term2/Nothing.・・・木(バリュエーション)・金(アカウティング)の試験に備える。
火 Term1/コンピュテーショナル・ファイナンス・・・つ・ついて行けない・・・何か別のことをやるべきか・・・と悩む。
Term2/金融数理の基礎・・・マルチンゲールについて続き、マルコフ性について学ぶ。
自宅・・・アカウティングに苦しむ(←最も苦手)
水 Term1/コーポレートファイナンス・・・Bank in Financial Market 商業銀行の役割、情報の独占性による経営者のインセンティブの低下
Term2/Nothing.・・・ファイナンス理論の基礎の課題を悩む。でバリュエーションの基礎を復習
自宅・・・明日に備えるためちょっと復習&就寝(2:00)
木 Term1/M&A企業価値・・・ケーススタディ・売上債権の流動化が企業価値に与える影響他(だったような?)
Term2/バリュエーション中間試験・・・疲れる。とにかく疲れる。
自宅/・・・アカウティング(まだ苦しむ)・就寝(4:00)
金 Term1/ファイナンスの基礎・・・デリバティブ・プットやコール、プット・コールパリティフォワード・先物の理論的知見
Term2/アカウティング中間試験・・・会計って難しいね。
  会社・・・1時近くまで仕事。→帰ってボーっとする。(何もするきになりません。)
土 12:00-14:00金融数理の基礎の課題、14:30-23:00 コーポレートファイナンス、(※21:00-22:00金融数理の基礎の課題)、24:00-6:00ファイナンス理論の基礎
日 14:00-16:00ゼミの論文を読む。16:00-18:00ファイナンス理論の基礎、22:00-24:00ゼミのレポート作成

といった感じですね。これは今まで一番忙しい感じでしたね。というわけで、もう2時か・・・。お風呂入って、寝ます。おやすみなさい。

Class[アカウティング]

今回のケーススタディは、企業の粉飾を見抜く方法。と言っても実質的な粉飾決算は見抜けないわけで、どれだけグレーな部分を黒くするかというのがキーワード。基本となる考え方は経営者の裁量的な部分である会計発生高の概念。キャッシュフローは将来や過去のPLの橋渡し的な印象を持ちました。会計発生高の捕らえ方は、そのスカラー部分とその変化(ボラティリティ)のようです。会計発生高が単純に低いだけでは意味がなく、そのボラティリティの変化がある程度意味を持っている。ここからは自論ですが、おそらく加速度的な部分をかなり重視しないと見誤る可能性を大きいようです。運転資本による分析においても現金回収日数だけでは、意味がなく、やはり棚卸資産や売上債権のボラティリティが重要になってくるのかもしれません。

株主資本コストと会計発生高との関係性にはやはりこのボラティリティがかかわっているような気がしました。つまり会計発生高のボラタイルな変化がリスクプレミアムを上昇させ、資本コストを増大させるのかもしれません。

また株主間の情報の非対称性が会計発生高によって説明されるというのは通常議論されることですが、実質的に会計発生高を見抜ける優位な株主は市場においてそれほど多いとは思えません。以前から不思議間を持つのはエージェンシー問題に時系列性を伴わないのかです。マルチにプリンシパル(株主)が存在するケースにおいて、ランダムにエージェンシーの情報量(エントロピーともいえる?)は変化しています。その情報量がエージェンシーコストの時系列においても影響を与えることが十分に考えられるはずです。古典的なエージェンシー問題は(エージェンシーによって)常にだまされつづける問題とも考えられます。

ちなみに負債側についても同様の議論が行えます。つまりメインバンクとサブバンクでの情報量格差や社債投資家と銀行と。ただ負債と会計発生高が理論的にまだ説明されていないというのはちょっと意外でした。

Class[会計とバリュエーションの基礎]

今日の会計とバリュエーションの基礎は、M社の財務分析。特にSN,CN,SSの3社を利用した財務的特長やそこからの改革案(CFOとしての)などをプレゼンするという内容でした。その中で、何点か気になった内容が。

(1)SN社の事業ポートフォリオの話。
SN社が昨今あまりよいパフォーマンスを示していないことの背景に、その企業がEVAを用いて企業評価を行っているということだそうです。EVAは、
EVA=NOPAT - 投下資本×WACC
⇔ EVA=投下資本×(ROICーWACC)
という式に展開されます。すなわちEVAは経営に注入したこと資本による事業利益率がその資本が抱える機会コスト(株主+債権者)を上回るような企業経営を目指すということです。
ただよく分からないのは「SN社に大型案件がない」ということとEVAの問題とがどう関係するのか?
資本コストを十分に上回る程度にROICを上昇させることで企業価値を最大化させることが目標であり、仮に大型の事業案件がないために投下資本営業利益率が十分に上昇していないならば、大きな投資機会のあるところへ投資をすべきなのか、「大型案件」の存在はEVA上でも評価されるでしょうし、当然株主の期待利益率が上昇すれば資本コストも高まる。この「大型案件がないことでの企業価値の低下」と「EVAの評価を使っていることの意義」とのlinkageが見えません。というか分かりません。
そもそもSN社が大型案件を仮に持っていたとしても、この企業自体、外部資金調達コストはそれほど高いわけではないので、社債でも何でも借り入れて大型案件に投資するような気がします。もし社債を多く発行すれば、資本コスト(WACC)もそれなりに上昇するでしょうし、そうなれば1〜2年内のEVAは一時的に低下するようにも思えます。(レバレッジは上昇するのでROEは上昇するかもしれませんが・・・)

(2)M社の多角化
多角化については、様々な議論が出ました。
 株主の視点からは「株主は自ら株式ポートフォリオ保有すれば経営者は多角化をする必要がない。」コーポレートファイナンスにおける多角化の批判論文の中心的役割を持った内容です。ですが、ここでいう「株主」とは誰なのでしょうか?ファンドなどを想定して考えれば考えられなくもありません。ただ、「安定株主」はそういっていられるでしょうか?もう少し議論の余地が必要かもしれません。
 「経営者には株主と事業部門長との間に情報の非対称性があることから2つのエージェンシー問題を抱える。」多角化ディスカウントの議論で中心的役割を持つ内容です。経営者は外部から資金調達を行うよりもコストがない内部キャッシュを利用する。そのため外部からは観測されない情報の非対称性が起こりやすく、結果的に資本配分が非効率になってしまう。このことは、M社に当てはまるのでしょうか。そもそもM社は現在キャッシュを利用していない。つまり内部資本市場は最初から機能していない。仮に外部からの資金調達を行った場合、社債条項により明確化する必要があるので、現状で内部資本市場が活用されていないのでは?つまりは、M社では多角化ディスカウントが起きている可能性を示唆されるが、その原因については経営の非効率(な資源配分)によるものかどうかは分からないのかと思いました。確かに財務リスクを十分にとっていない、所謂safe projectへの投資が中心であり、どちらかというと債権者を意識した資本構成なのかもしれません。Payer and Shivdasani(2000?)の議論するところの投資機会を重視した資源配分よりも負債の利払いを意識したキャッシュフローにセンシティブな資源配分が行われている可能性もあります。(授業でも経営者と債権者は同等としていましたし・・・)M社の企業価値の毀損(というか超過価値の減少)は財務的リスクを取りに行っていないことのほうが、原因の配分としては高いという感じなのかもしれませんね。

皆さんはどのように思われますか?