Financaial Constraint

資金調達制約のこと。例えば、企業の格付けや現金流動性が著しく低いことで資金調達が困難になる状態にする要因を表す。
Fazzari et.al(1988)では、資金制約を受けている企業ほどcashflow sensitivity(CFS)が高いことを示しているが、Kaplan and Zingales(2000)は、資金制約のない(もしくは資金制約が感じられない)企業ほどCFSが高いことを示し、Fazzariの見解に理論的根拠がないと示した。このことについてTilore(2006)は、「現金(or流動的資産)Aの存在に関する連続な確率密度関数g(A)がg'(A)<0の場合、Agency costが低く、pledgeable incomeが高いことからKaplan and Zingalesの示す結果であり、g'(A)>0の場合Fezzariの示す結果であるとコメントしている。

※pledgeable income ρに関する投資増分を δη(ρ)=[1-g(I-ρ)]・I・δA で表していて
この投資増分に対してpledgeable incomeが逓増的か逓減的かでキャッシュ(A)の投資増分の変化が変わってくることを表している。

またFezzariについて投資Iが変動的であると仮定した場合、
δ(δI/δA)/δρ=1/(1-ρ)^2>0で表され、Private Benefit(B)(Highrt Agency cost)もしくは非機会主義的行動による利益(p(H) * R)によって投資感応度が示される。