事業の多角化の理論的メリット・デメリット

事業の多角化に関するレポート
(1)多角化することで既存の経営資源を複数の事業で利用できる場合、事業間のシナジー効果が実現できる。さらに、企業の成長が見込まれる事業への経営領域を拡大できる。(範囲の経済性を有効利用できるかがポイント)その他、負債調達によるレバレッジ効果、タックス・シールドなどによる効果

(2)一方で、事業の多角化で経営の専門性が希薄化し、非効率な経営、事業の経営資源の分散を招く。経営者についても専門性が及ばなくなってしまうことで非効率な経営判断を余儀なくされる。負債調達余力の拡大、フリーキャッシュフローの非効率投資、経営者とマネージャーの情報の非対称性による利益の低下。

(3)日本のメインバンク・システムに対する影響を考える必要がある。→情報の非対称性による過少投資問題の解決、危機コストの低減などにメリット。